漫画大好き縁田ちゃん

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原著・吉田修一さん 文・絵三国史明さん【(漫画)国宝1巻】[あらすじ・漫画紹介・感想]

原著・吉田修一さん

文・絵・三国史明さん

【国宝 1巻(既刊3巻)】

あらすじ・漫画紹介・感想

  はじめに

 

『百年に一本の壮大な芸道映画』

 

皆さんは映画を観に行きましたか?

 

私はまだ観に行けていません😢

 

原作・小説国宝は上下巻完結で、原作を読んだ事が無い方は勿論、原作を読んだ事がある方からも大大大好評の映画です🎬️

 

漫画では、原作小説の骨組みをあまり変えることなく、長い人生軸・登場人物たちのドラマが大切にされています。

 

〝感情〟や〝情念〟を視覚的に表す描写も多数あり、喜久雄の憤りや悔しさを墨絵のように“蛇に見立てた髪”で表現するなど、漫画独自の演出も素晴らしいです!

 

歌舞伎の世界

『芸の道に人生を捧げる50年』

 

ぜひ漫画も読んでみませんか?

(こちらでは漫画のみのご紹介です。映画や小説と違う箇所がありますが、ご了承くださいませ🙇)

 

  気になるジャンルは?

  • 芸の道・芸能
  • 歌舞伎・伝統芸能・文化芸術
  • ライバル
  • 大河ヒューマンドラマ
  • 裏社会・社会派ストーリー
  • 人間ドラマ
  • 様々な愛
  • コミカライズ作品(小説)
  • 実写映画化
  • 青年漫画

  登場人物紹介

 

立花 喜久雄 15歳

幼少期は長崎で育つ。

 

父は暴力団長崎一の組『立花組の組長』で、ヤクザの抗争にて殺された。

 

その後、喜久雄の中に眠る芸の才を見出した『歌舞伎役者の花井半次郎』のもとで、歌舞伎役者を目指すことになる。

 

歌舞伎役者として天才肌だが、家族や血筋などの宿命に翻弄される。

 

努力と天賦の才能を兼ね備える。

 

強い意志で困難を乗り越えるが、内面は繊細で葛藤も多い。

 

大垣 俊介 15歳(花井半弥)

花井半次郎の一人息子。俊ぼん。

 

喜久雄の生涯のライバルであり、盟友。

 

幼い頃から将来を見据え、友達との遊びなど沢山の事を我慢し稽古をしてきた。

 

容姿端麗・頭脳明晰・人望もあり、歌舞伎役者としても順風満帆。

 

声代わり期でうまく声が出ないこと、稽古があるため遊びに行けないことなどで周りに馬鹿にされること、襲名がまだまだ先になりそうなこと…。

 

15歳の葛藤

 

時には友情、時には激しい嫉妬や確執を抱えながら、人生を交錯させていく。

 

沢山の事を抱えながら〝三代目 花井半次郎の襲名〟を目指している。

 

花井 半次郎
関西歌舞伎の名門『丹波屋』の歌舞伎役者。
二代目〝花井半次郎〟、妻幸子・俊介の父。
 
たまたま呼ばれた立花組の集まりの余興で、喜久雄の才能に気付き預かることに…。
 
歌舞伎役者としての自分、そして受け継がれてきた伝統芸能を守り、繋いでいかなければならない役目。
 
息子の俊介のこと…。喜久雄のこと…。
 
半次郎の重んじるものは〝血筋〟か〝才能〟か───。
 

  国宝 1巻あらすじ

【第一話】〜【第七話】まで掲載されています。

 

昭和三十九年の元旦

 

長崎一の暴力団・立花組では、新年の挨拶をするために長崎中から大勢のお客さんが集まっていました。

 

組長の息子・喜久雄は、お客さんを楽しませようと、余興で歌舞伎の『関の扉』を演じます。

その場にたまたま呼ばれていた歌舞伎役者・花井半次郎は驚きました。

 

『もし万が一この子が男の子だったら……歌舞伎界が変わる』

 

一度見ただけでそう思わせるほど、喜久雄には眠れる才能があったのです。

 

演目が終わり、喜久雄は幼馴染の徳次と風呂に入っていました。

しかしその時、他の組からの殴り込みが発生

多くの負傷者が出てしまいます。

 

そして──父である立花組長は殺害されてしまいました。

 

全ては、味方の組の裏切りから始まり、立花組は乗っ取られ、喜久雄は追放されることになります。

 

行き場をなくした喜久雄を拾ったのは、歌舞伎役者の花井半次郎でした。

こうして喜久雄は大阪に渡り、歌舞伎役者を目指すことになります。

 

花井家には一人息子の俊介がおり、幼い頃から芸を磨いてきた俊介は、初対面の喜久雄を快く思わず、喧嘩をふっかけます。

 

けれども、母で女将の幸子に叱られ、お師匠さんからも小言をもらい……やがて二人は良きライバルとして、共に稽古に励むようになるのでした。

 

才能か、血筋か

 

決して交わるはずのなかった二人の出会いが導く未来とは──

 

  おわりに

ずっとずっと映画を観に行きたいと思っているのてすが、なかなか観に行けず…。

 

そんな時にコミカライズされている事を知りました。

 

こんなに素晴らしい作品が漫画で読める日が来るとは…。そして実写化されたなんて…。

凄い時代です…。

 

読みはじめてまず心をつかまれたのは、やっぱり喜久雄の歌舞伎シーンでした。

『関の扉』を演じる場面は、とにかく絵の迫力がすごくて、ページをめくるたびに惹き込まれていくんです。

 

まだ若い喜久雄が、まるで血の中に眠っていた芸の魂を呼び覚ますように舞う姿は、ただの余興を超えていて、〝これは本当に舞台で観たい!〟と思いました。

 

三国先生が描く、役者の動きが目の前で立ち上がってくる感じと喜久雄の表情の変化、流れるような風景の移り変わり…。

 

作品の凄さ、喜久雄の才能の凄さがしっかり伝わってきました。

 

物語の出発点として、暴力団の抗争や父の死という重い出来事が描かれているのですが、この悔しくて悲しい出来事があったからこそ、極道者の喜久雄が自分の才だけで生きるきっかけになったと感じます。

 

ここから一気に舞台が〝長崎〟から〝大阪〟に、〝極道の坊っちゃん〟から〝歌舞伎界の見習い〟へと切り替わり、ますます物語に引き込まれました。

 

歌舞伎の世界って、血筋や伝統が強いイメージがあったので、歌舞伎役者として生きてきた花井半次郎さんが、宴会の余興を一度見ただけで喜久雄の才能を見抜いて自分で面倒をみることにした事に驚きました。

 

もうひとつ印象的だったのは、やっぱり俊介とのライバル関係です!

 

小さい頃から稽古を重ねてきた俊介と、突如現れた素人同然の喜久雄。

 

最初は反発し合いながらも、気づけば互いに刺激し合う存在になっていく。

読みながら自然とつい2人を応援しちゃいます✨

 

歌舞伎という伝統芸能を題材にしているのに、決して堅苦しくなく、芸の迫力や人間ドラマで引っ張っていくのがこの作品の魅力の1つです。

 

絵から伝わる臨場感と、物語の熱量が合わさって、〝漫画だからこそ味わえる歌舞伎の迫力〟を体験できます。

 

歌舞伎をメインに据えた作品をここまで熱く描いている漫画はなかなか珍しいと思うので、伝統芸能や舞台の世界に興味がない人でも楽しめると思います。

 

また、原作小説とは映画も漫画も少し違う箇所もありますが、全て素晴らしい作品です!

 

漫画もめちゃくちゃ読み応えありますよ!!

 

気になる方は是非😊

 

本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨