5巻以内で完結する
オススメの漫画の中から
雪の降る季節の
とある女子高校生2人の物語…
原案 手塚だいさん
著書 NONさん
adabana~徒花~
全3巻完結(上中下巻)
のあらすじ・漫画紹介/感想です📖🙋
はじめに
大人気作のハレ婚、デリバリーシンデレラの作者NONさんと原案者手塚だいさんはご夫婦でいらっしゃいます。
NON先生の描く逞しくもあり、美しくもある女性は綺麗の中にエロスが見え隠れ…。
ちょっとした肌の調子までもわかってしまうくらい細かくて丁寧な数多くのイラストは、NON先生のSNSで見ることができますよ✨
さて本日ご紹介する〝adabana徒花〟は、ずば抜けた絵の美しさが話題になりました。そして目を背けたくなる位に残酷で鬼畜な内容もまた話題に━━━。
(苦手な方はご注意くださいませ🙇)
辛く、苦しくて、抜け出せない絶望の中で起きてしまったとある事件。
闇に抗う2人の少女の秘密をめぐるリアルサスペンスです。
気になるジャンルは…
- リアルサスペンス
- 学生・同級生・幼なじみ
- 事件・犯罪
- ミステリー
- 青年漫画
- ダーク・シリアス
登場人物
藍川 美月(アイカワ ミヅキ)・高校三年生
たった一人の親友で同級生の五十嵐真子を殺し、翌日自首した主人公の女の子。
目立つタイプではなく、人を寄せ付けないがハッキリと意見を言える子。
マコとは幼なじみで小さい頃よく遊んでいた。
子供を自分の思い通りするため、普段から厳しく大事な事が全くみえてない親をもち、兄は二年前に亡くなっている。
五十嵐 真子(イガラシ マコ)・高校三年生
明るくて活発、誰からも愛されるかわいい子。
10歳の時に父親が事故を起してしまい、助手席の母親は亡くなり、父親も足に怪我を負い仕事をすることができなくなった。
貧しく借金で大変ながらもなんとか生活は出来てはいるものの、少しでも家計の支えになるよう叔父のラーメン屋で働いている。
【adabana徒花】あらすじまとめ
冬になり辺り一面雪景色の山形県の小さな町で、世間を恐怖に陥れた〝猟奇的な殺人〟が起こりました。
高校三年生のミヅキは、その日もいつも通り朝から永遠と続く母親の小言を聞き流しながら、行方不明だった〝同級生の五十嵐真子の切り落とされた手首〟が自宅前に置かれていたニュースを見始めます。
田舎町での衝撃的な事件に驚く母親の話には答えずそのまま家を出たミヅキの向かった先は学校ではなく、警察署…。
持ってきた包丁を警察官に差し出し
『自分が五十嵐真子を殺した』と自首します。
取調室に連れていかれたミヅキは腹部を包丁で刺し、殺害後にノコギリでバラバラにし手首を五十嵐真子の自宅前に置き、残りの遺体は沼のほとりに埋めたと話ました。
原因は〝ちょっとした口論〟です。
マコはミヅキのたった一人の友達でした。
いつも明るくてかわいいマコは友達も多く、幼い頃に母親を亡くし家計の支えになればと学校の後は叔父のラーメン屋さんで働いています。
ミヅキは塾の後、いつもお店に寄りマコと一緒に帰っていました。
そんなある日、いつものようにお店に行くとマコは出前に出ていておらず、叔父さんと二人で待つことに…。
マコが居ないのを良いことに
いい小遣い稼ぎになるから水着で写真を撮らせて欲しいと叔父さんは迫ります。
ミヅキは精一杯断り、帰ろうとしますが帰らせて貰えません。
理性の欠片も無くなり、興奮状態の叔父は本物のレイプを撮ってみたかったとミヅキを追い詰めます。
抵抗をしましたが、逆上した叔父に何度も殴られ倒れた時…目の前にあった包丁で叔父の首を切りつけなんとか助かりました。
出前から帰って来たマコは血だらけの二人を見ても落ち着いていて、ミヅキの顔を拭きながら『叔父さんが変な写真を撮っていたことを知っていたこと』『ミヅキも酷いことをされてしまったこと』を謝ります。
ヒトを殺したことを実感し始めたミヅキに、
「ミヅキは悪くない、悪いのはあの男で正当防衛だ」と言うマコ。
叔父さんにされた事も叔父さんも全て消し〝何も無かったことにしよう〟
2人は死んだ叔父を裏の井戸に捨て、店内の血を拭きお店も休業中にし全てを封印しました。
全てはミヅキを守るため━━━。
ふたりだけの秘密━━━。
ふたりならうまくいく。
どんな事だってできるはずだった。
おわりに
読み進めて行けば行くほど
あまりの絶望に、これは漫画の話。
現実の話じゃない!!
こんなに悲しくて辛いことなんて世の中無いはず!と言い聞かせてました。
けれども頭のどこかで…
本当にこんな事は現実には無いと言えるのか?
この話はフィクションだけれど、今のこの混濁とした日本の中で、似たような事は起きているのでないか…。
公に出ないだけなのではないか…。
と思わざるを得なくなってくるのです。
リアルで美しいイラストが、どんどん漫画と現実の境目をあやふやにしていきます。
ストーリーが進めば進む程、読むのが悲しくて辛くなってくるのですが、二人に起きていた真実が知りたくて毎巻すぐに読んでいました。
いつもサスペンス漫画を読む時は、犯人やら事件の真相をちょっと考えてみたりするのですが、糞人間モドキ(同じ人間と思いたくない)が胸くそすぎて、この漫画ではそんな余裕は全くありませんでした😢
ラストのシーンはとても美しくて、それがまた悔しくて…。
読んだ後のなんとも言えない感情は今だにどう表していいのかわかりません…。
殺人鬼を描くことになったNON先生が〝自分なら〟と考えた答えをこの物語に綴られたそうです。
なんて優しくて愛に溢れた殺人鬼なのだろう━━━。
また読み返す時も間違いなく泣いてしまうと思います。内
容
本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨