この記事は
2023年9月4日発売の漫画!
原作・香川まさひとさん
作画・月島冬二さん
【前科者14集】
のあらすじ・漫画紹介/感想です📖🙋
はじめに
14巻は『第110話陰謀』から『第117話相当難しいんだ?』まで掲載されています。
前巻(13集)最後のお話の続きから始まりです。
『自室に引きこもる
息子に虐げられ
日々生活していた母親』
小田孝道(50)は自室で亡くなっていた母親の事を自宅内に遺棄し隠す事で、不正に年金を受給していました。
今や誰もが経験するかもしれない『8050問題』を描いたお話です。
14巻📖あらすじ
出所後事件が起こるまで、母親と兄の事を知ろうともせず寄り付かなかった弟の卓二の元で働ける事になった孝道でしたが、やることなすこと卓二を苛つかせてしまいます。
母親の事を孝道が追い込んだせいで死んでしまった。お前(孝道)のせいだ!
今まで家に寄り付かなかったくせに今さら言うな!
お互い一緒にいればいるほど場の雰囲気は悪くなるばかりです…。
状況は卓二が息子卓郎も引きこもりになっている事を孝道に相談した事で、少しずつ変わりはじめます。
孝道は卓郎の気持ちを自分なりに代弁しながら
『引きこもりが正しくない事は本人も分かっている』
『わかっているからこそつらい』
『自分もわかっていたが、半分は母親のせいにしていた。』
本当にごめんなさい。
と亡くなった母親と卓二に初めてきちんと謝罪したのでした。
卓郎の事を佳代ちゃんに相談にきた孝道でしたが、佳代ちゃんはみどりさん田門さんと旅行の約束の日だったため後日に会うことになります。
佳代ちゃんは旅行中、座敷わらしにアドバイスを求め話をしますが返事はありませんでした。
約束の日、佳代ちゃんと話をし『覚悟』を決めた孝道。
卓郎の事を引きこもりだからと勝手に決めつけるのをやめ、体調のよくない自分の変わりに現場へ行って欲しいとお願いします。
この事が卓郎の『覚悟のきっかけ』になるのでした。
長くない時間
このお話から佳代ちゃんが新しく担当する『神崎亜紗』という女性の物語になります。
彼女は結婚したのをきっかけに移住しましたが、地域に馴染めないまま妊娠します。
その後、夫の浮気で離婚し馴染めない地域で、1人子育てと仕事をがんばっていました。
その後体調だけでなく心まで崩れてしまい、最愛の息子を殺めてしまったのです。
息子の後を追うため、海で自殺をしようとしたところを助けられたのが五年前。
殺人罪で5年
身寄りが居ないため、友達の父親が身元引受人になったことで、出身地である藤沢市に帰ってきたのでした…。
さいごに
引きこもりをしている人達の中にはきっと、その生活で考えかたが引きこもる前より片寄ったり、世間とのずれができてしまった方達もいらっしゃると思います。
自分でもわかってる、わかっているからこそ現実を見たくない…。
人のせいにしたり、世の中のせいにしてみたり…。
やめたいのに、一歩が踏み出せない。踏み出しかたがわからなくなってしまった。
こんな風に逃げたくなった事は、きっと誰でも一度はあると思います。
抜け出してしまえばなんて事ないのに、悩んでる時は怖くてそれが自分の全てに思えてしまう…。
今からやってやるんだ!という『覚悟』が、自分の足の指先から頭のてっぺんまで決心できたら良い方向にいくのかもしれません。
それまでに何万回の葛藤があったとしても…。
そして後半で登場した神崎さん。
神崎さんのお話はとても心が苦しくなり、一度読むのを休憩しました。
昨今、子供も一緒に家族で亡くなってしまうニュースを目にする事が多くなっている気がします。
2歳位の子でも色んな事を理解しているので、全てわかってしまって亡くなったのではないかと思うと言葉が出なくなり、気がつけばニュースから自分を遠ざけていることもあります。
虐待で亡くなってしまった子のニュースでは、より例えどんなバックボーンがあったとしても許されることはないのでは…と見ていることが多いです。
この神崎さんの物語を読んで、どんな事情があっても絶対に子供を殺めていい理由にはならない…。
もしも自分が同じ状況になってしまったら…。
誰も味方が居ない中で助けを人に求める事ができ、子供を1人で守れると言いきれるだろうか。と同時に思いました。
次巻で佳代ちゃんが神崎さんと本格的に話をし、神崎さんが心の奥の思いを吐き出せて居場所を見つける事はできるのでしょうか。
みどりさんの不思議な力よ出番かもしれません!!みどりさーーん!(大好き)