5巻以内で完結するヒューマンドキュメンタリー漫画!
清水俊さん
終のひと(ついのひと)
全5巻完結
のあらすじ、漫画紹介/感想です📖🙋
はじめに
この漫画は誰もがいつか必ず訪れる
人生の締めくくりに寄り添う葬儀屋さんのお話です。
誰かを看取るなんてまだ先の事…。
本当にそうでしょうか?
誰しも明日何が起きるかわかりません。
リアルな葬儀の仕組みや形式、費用などがとてもわかりやすく描かれた、葬儀屋の矜持と命の終わりのヒューマンドキュメンタリー漫画です。
登場人物紹介
梵 孝太郎(そよぎ こうたろう)
医療機器メーカーに勤める主人公。
人の為、人の助けになる仕事がしたいが、医者の顔色とノルマや売り上げを気にするだけの毎日をおくる。
母親の急な死に何をしたらいいのかわからず、悲しむ間もなく途方にくれる。
嗣江 宗助(しえ そうすけ)
嗣江葬儀店・代表取締役。
プライドを持って仕事をする葬儀屋。
偶然出会った孝太郎から母親の葬儀を任される。
残された遺族が納得できるお別れができるように、丁寧に時には厳しく最後まで寄り添う。
あらすじ
主人公・梵孝太郎(そよぎこうたろう)は毎日医者の顔色とノルマを気にしながら、医療機器メーカーの営業をしています。
ある日のこと入院していた母親の容態が急変し、そのまま帰らぬ人に…。
悲しむ間もなく『医師から病院には安置できる場所がないため葬儀社を手配して運んで貰ってください』と言われます。どうしたらいいのかわからず途方にくれた時、ふと思い出した葬儀屋社長・“嗣江宗助”(しえそうすけ)に連絡をします。
葬儀の事が何1つわからない孝太郎に嗣江は
「喪主は葬儀の責任者で主催者だから、全てを決めなくてはいけない」
「そのための葬儀屋がいるのだ」
と話しました。
孝太郎のお母さんは1人息子が困らないよう、お葬式に必要な親族の連絡先から費用の事などを書いた【エンディングノート】を残していたので、
これで安心かと思いきやここからがとにかく大変。
親族の要望やトラブル、地域のしきたり、風習などいくつもの難題が孝太郎を悩ませます。
嗣江社長に寄り添って貰いながら、孝太郎が出した葬儀(こたえ)は、母の願いも叶えられた納得のいくお別れとなりました。
その後、嗣江さんの葬儀への思いを聞いた孝太郎は営業の仕事を辞め嗣江葬儀店に勤めはじめます。
オススメのポイント!
この漫画では様々なケースの葬儀が描かれています。
- 生活保護受給をされてる人が亡くなったり、喪主になる際の要件
- 顔も知らない遠縁の親戚が亡くなって自分しか親族がいない場合
- 大きな会社の社葬
- ネットで見たと自分達で全てをやるDIY葬を選択した家族
- 身体の一部を供養してあげたい時
さいごに
この漫画は読んだらただ泣けるというわけではなく、人の死を葬儀屋さんの目線で描いてあり、知らない事ばかりでとても勉強になりました。
葬儀屋の嗣江さんの
「葬儀でのトラブルの大半が金がらみか親族関係で起きる」
という言葉は、ある程度歳を重ねた方でしたら[うんうんうん]と大きく頷いてしまうのではないでしょうか?
私の祖父が亡くなった時もそりゃもう揉めに揉めました。
漫画のようにうまくはいかずとも、前もって色々なことを知っておけるのはこの先間違いなく役にたつ知識だと思います。
漫画内では今流行り?の(私は知りませんでした💦)DIY葬も登場し、費用を抑えるためにネットや本を見ながら親族が四苦八苦。
遺体の重さから火葬まで、実際にやってみないとわからない大きな落とし穴も書いてあり教科書通りにはいかない事が沢山でした。
棺に入れて貰いお坊さんに弔いをして頂いてお別れをする事や、お墓は墓石など当たり前だと思っていた事も、少しずつ時代と共に変化してきているのでしょう。
最近、残された家族のお墓管理の負担を減らしたり、お墓の土地が少なくなってきている事などで樹木葬のようなお墓を希望する人も増えてきていますね。私の両親は自分達が大変だった経験から樹木葬に決めたそうです。
この漫画を読んで
親の葬儀は遠い未来の話ではなくいつか必ず訪れてしまう事…。
そして誰かが亡くなる事を考えるのは不謹慎かもしれませんが、両親がもういい歳になってきたので少しでも顔を合わせ過ごすこと、いざという時しっかりお別れができるよう色々準備することが大事だなと初めてしっかりと考える事ができました。
もしまだ読んだことのない方がいらっしゃいましたら全然難しい漫画ではなく、ホロリと泣けたり読みやすいお話ばかりですし、漫画版葬儀の教科書として是非ご一読してみてはいかがでしょうか?
本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨