2024年1月17日発行!
マーダーミステリー完結!
中川海二さん
【DYS CASCADE
(ディスカスケード)
6巻(完結)】
のあらすじ・漫画紹介/感想です📖🙋✨
はじめに
物語のはじまり、第一巻にて発見された内腿切りの被害者『古田美輪子』と〝例のバケツ〟を警察署に置いた片腕の無い男『馬場淳』。宇賀田班の捜査により二人は深い関係であることがわかりました。連続殺人鬼内腿切りは宇賀田班長がよく知る人物と判明。物語の最後の最期です。
DYS CASCADEは猟奇的連続殺人・マーダーミステリー作品です。6巻は特に過激な表現有りでしたので苦手な方はご注意下さいませ🙇✨
第6巻(完結)あらすじ
第35話『菓子折』~最終話『希望』まで掲載されています。
連続殺人犯の江土が馬場と美輪子へ語る『罪の懺悔』も終わりに近付き、いよいよ取り決めをした自首の日を迎えようとしています。
2018年4月18日
江土が逃げずに自首をするか最後の確認に来た馬場と美輪子。江土は隣の宇賀田刑事は早朝にしか家に帰らないので、戻り次第宇賀田経由で自首をすると言います。
いつも通りに江土から出されたお茶を飲む二人…。今まではずっと何も無かったお茶…。
美輪子は先に倒れ、馬場は霞む目をこじ開けなんとか美輪子を抱えて玄関へと逃げようとしましたが江土に捕まってしまいました。
━━━目が覚めたそこはお風呂場。
腕を固定され動けません。
江土は美輪子を殺した事を伝え、固定しておいた馬場の腕へと思い切り斧を振り下ろしました。
あまりの痛みで気を失っていた馬場でしたが、夜中目が覚め自分の腕がなくなっていること、そして殺され冷たくなってしまった愛する美輪子の遺体に気付き泣き崩れます。
江土は馬場に自分が殺されるのも想定内だし、
「責任を持って自首の手伝いを全うしてもいい」
と馬場に言いました。
全ては江土の思い通り。
これ以上もう
━━━思い通りにしてはいけない。
馬場は覚悟を決め警察署に
『ヒント』を置いたのでした。
おわりに
『例のバケツ』のインパクトから始まり、第一巻の被害者古田美輪子さんがミワちゃんとして登場し、馬場くんとひょんな事で出会い仲良くなり、ミワちゃんがもうこの世にいないと理解できた時の衝撃はとんでもないものでした。
馬場くんもミワちゃんも
なんで江土が犯人だと気付いた時点で警察に言わなかったのよ…。
なんで何度も何度も会って、家にまで行くようになっちゃったのよ…。
って思ってずっと読んでいたのですが、頭が良く人間に詳しく人間の心理を熟知し、全てをコントロールしたい(してきた)江土に最初出会ってしまった時からコントロールされていたとしたら…。
最初にファミレスに一緒に行くことになった事さえも、江土がそうさせていたとしたら…。
もう江土に出会ってしまった時点で二人の運命は決まっていたのかもしれません。
これまでの被害者のため、何よりもミワちゃんのために江土の呪縛から抜けだし江土の思い通りにさせなかった馬場くん。
最期は何通りも考えていたはずのシナリオ通りにならず、江土は殺人鬼の幕を閉じる事になりました。
けれども江土は倒れた時の後遺症の血管性認知症になり、訴訟能力無しで法から逃げれ更には殺人の記憶は残っているという状態…。完全に江土にとっては天国…。
くそーー!このモヤは宇賀田三坂ペア続編シリーズ化でしか消化できそうにありません(笑)
三坂刑事の弟を殺した犯人編なんかもめちゃくちゃ読んでみたいです(切実)
全6巻過激な殺人描写がたくさん出てきましたが、6巻の意識がある馬場くんの腕を落とすシーンが一番リアルで初見目を背けてしまいました…。
それでも最後の1ページまで読むことができたのは、馬場くんのことを最期まで見届けたかったからです。
三土は馬場くんの事を気弱な優男と言っていましたが、優しくて繊細で…そして強く生きた彼の姿がしっかりと描かれていたように思います。
作中の『沢山のなぜ?』が語られるDYS CASCADE。
全6巻あっという間に読み終わってしまうほどにおすすめの作品です。
本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨