2024年1月1日発行
原作・香川まさひとさん
作画・月島冬二さん
【前科者第15集】
あらすじ・漫画紹介/感想です📖🙋
はじめに
5年前幼い息子を虐待し共に心中したが、自分だけ助かってしまった『神崎亜紗』。
希望なく生きる彼女の保護司となった佳代ちゃん。
物語は読むのが少し苦しくなってしまう位に深い闇の中進んでいます。
前巻(第14集)のお話はこちらです↓
第15集あらすじ
第118話『かわいそうな気がして』~第125話『御役御免』まで掲載されています。
心中した時にも持っていた息子のお気に入りだった電車のおもちゃを探す亜紗。
限定の物だったようで手に入れるのは難しいようです。
刑務所を出てから地元に戻ってきて友達に仕事と住むところを世話になり、静かに暮らしていてもどこからか広まる『子供殺しの噂』。
そのつもりがなくても心のどこかで距離をとってしまう佳代ちゃん、亜紗の事を考え心配しながらも怖さを感じている友達や好きだけれど受け入れを後悔する友達。
更正は本人の問題であり
周りが頑張りすぎてもだめ
と高松先生は佳代ちゃんに話します。
息子を殺してから
〝生きていなかった亜紗〟が選択した自由は━━━━━。
おわりに
全巻通して私は一番重い内容だと感じた神崎亜紗さんのストーリー。
漫画でも現実でも物事や人が決めた道に、決まった正解は無いのだと考えるきっかけにもなりました。
もし子供を殺めてしまった人が身近にいたら…。どんなに仲の良い人でも関わりを持ちたくないと思うし、もし偶然会ったとして何を話せばいいのかわかりません。
そこに行き着くまでに様々な事情があっても結果は同じだからです。
辛くてどうしよもなかったのも、ただただうざかったからも…。
と思う自分と、報道などで想像を越えるほどの辛い事情で追い込まれしまったがゆえに━━━というのを見たりしてしまうと100%加害者が悪いと思えなくなってしまう自分もいます。
今巻は沢山心に残る言葉や出来事があったのですが、中でも高松先生が
「死ぬ自由もうばうの?」とみどりさんなら言うのではないかと佳代ちゃんに話したシーンが強く印象に残りました。
死ぬ自由?死ぬことに自由はあるの?
考えても全くわからないことだからです。
自ら死を選ぶことも自由と言われれば究極の自由なのかもしれないし、生きることが究極の自由なのかもしれない。
そもそも自由ってなんだろう。
Googleで調べた自由が自由であるならば、神崎亜紗は自由になれたのかもしれません。
この作品はとても奥が深く、色々な角度から楽しめる漫画なのはわかるのですが、いかんせん考察などが苦手というよりわからないままにしてしまう私は表面でしか捉えれてないんだろうなぁと毎巻思って思うだけ…。
めちゃくちゃ勿体ない…。
いつか登場している文学作品や小説と合わせてみたいなぁ(遠い未来💦)
本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨