2025年7月14日書店発売!
板倉梓さん
【瓜を破る(わる)12巻】
あらすじ・漫画紹介・感想📖
はじめに
自分の価値観と相手の価値観。
押し付けるのも押し付けられるのも〝窮屈〟に感じてしまいます。
何気なく入ったカフェの値段1つで〝相手とのズレ〟に気付くことも…。
まい子ちゃんと鍵谷くんはきちんと伝えたことで、より絆を深めることができました。
〝自分の金銭感覚だけで生きてきた〟〝大好きだからかっこつけたい気持ち〟〝本音を伝える関係〟
今は2人だから──。
12巻あらすじ
【Episode.71】〜【Episode.77】まで掲載されています。
鍵谷くんの会社で働く43歳・磯部さんの気になる存在は、2年前にヘッドハンティングされ部長として入社した、同い歳の名雪麻人さんです。
名雪さんは物凄く優秀な方で、大口の取引先を増やし業績も伸びていて、更には社員の話を聞いてくれたり、細かい好みなどさりげなく知ってくれてているなど皆からの信頼も厚い〝しごできさん〟。
もちろん小さな労いも忘れない、優しい上司です。
体調が優れず会社に泊まっていた名雪さんに差し入れをした日
すごくドキドキした磯部さん。
今まで恋愛や結婚にあまり興味が無く気付けば43歳…
あの日のことを思い出すと、胸が苦しくなります。
名雪さんに少しでもきれいに見せたい…
気付くと名雪さんを
目で追うようになってしまった
おわりに
まいこちゃん達をメインに、沢山の人たちのお話が描かれる瓜を破る。
今回もとても丁寧に「人と人との関係性のゆらぎ」や「小さな違和感から生まれる気付き」が描かれていて、読んでいて胸がじんわりしました。
価値観のズレや金銭感覚、年齢や立場の違いなど、現実でもよくあることだからこそ共感しやすく、まい子ちゃんと鍵谷くんのように素直に話し合える関係ってすごく理想的だなぁと感じます。
そして今回は磯部さんの恋心にも焦点が当たっていて、人生の中で「今まで考えてこなかった感情」に出会うと、こんなにも人は前向きになれるんだ!と改めて思いました。
43歳という年齢で、今まで恋愛にあまり縁が無く「初めて人を意識する瞬間」を描いたシーンは、私も2人と年齢が近いこともあり、めちゃくちゃドキドキが伝わってきましたし、年齢を重ねてきたからこその臆病さや、ちょっとしたことに一喜一憂する気持ち…
そのすべてに
〝大人の恋って、こんなにも慎ましくて、年齢関係なく乙女になっちゃうんだ!!〟
とすごく共感しました😊
とっくに置いてきた〝あの頃〟の気持ち…。
誰かに心を動かされること、自分の気持ちに気づくこと、そしてその気持ちに向き合うこと。
それは何歳になっても、とても尊く、勇気がいることだと思います。
この作品は、恋愛だけではなく、人との距離感や心の奥にある不安・葛藤までも丁寧に描いてくれるから、読むたびに
『あぁこんな時あったなぁ』
『めちゃわかる!!』
と自分の心・経験にも優しく寄り添ってくれるように感じます。
人の数だけ物語がある、そんな温かい作品です。
まい子ちゃんと鍵谷くん、磯部さんと名雪さん、それぞれの関係がどんなふうに進んでいくのか──
次巻もとても楽しみにしています😊
本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨