漫画大好き縁田ちゃん📚[漫画紹介/あらすじ/感想]

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高 妍(ガオ イェン)さん【緑の歌ー収集郡風ー(上下巻完結)】[あらすじ・漫画紹介/感想]

高 妍(ガオ イェン)さん

【緑の歌ー収集郡風ー

(上下巻完結)】

のあらすじ・漫画紹介/感想です📖🙋

はじめに

台湾出身のイラストレーター・漫画家の高 妍先生は台湾と日本で作品を発表されていらっしゃいます。

この『緑の歌』も台湾と日本で同時発売されました。

日本の音楽、人、そして小説のかけらが物語のあちらこちらで登場し重要な要素となっています。高 妍先生が実際に愛している『音楽と文字』たちです。

はじめて日本へ訪れたことがきっかけで、一度も漫画を描いたことがなかった先生が『漫画を描きたい』と自覚し帰国後完成させた『緑の歌』。

表紙、帯、そしてページをめくると画集と間違えてしまうほどの心地よく美しい絵が迎えてくれます。

素敵なコラージュ作品から飛びててきたかのようなかわいい女の子が主役です。

コラージュノート・手帳などの作品がお好きな方は、より一層楽しめる漫画だと思います📖🙋

気になるジャンルは?

  • 恋愛
  • 音楽
  • ポエジー(詩・詩歌・ポエム)
  • 小説
  • 学生生活
  • 歌・ミュージシャン・バンド 
  • 台湾の日常と日本

 

作中に登場する〝日本の文字・音楽・人・小説〟

  • 村上春樹先生『ノルウェイの森』『海辺のカフカ』
  • 岩井俊二先生『リリィ・シュシュのすべて』
  • はっぴいえんど『風街ろまん』
  • 細野晴臣
  • YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)(坂本龍一・細野晴臣・高橋幸宏)
  • エイプリルフール

登場人物

林 緑(リン リュ)

本、小説そして音楽を愛する主人公の女の子。海岸で見つける生き物たちの『遺体』の写真をケータイでとり、死の形を記録して印を残している。

大学生になり、台北へ引っ越しライブに通ったりレコードショップに出かけ音楽漬けの日々を過ごしていた時に南峻と出会う。

小説を書き、文学賞にも応募したりしている。小説を書き始めたきっかけは『リリィ・シュシュの全て』を読んだこと。

 

簡 南峻(ジェン ナンジュン)

もうすぐ30歳を迎えるバンドマンでバンド名は『White noise』

ジャンルはポストロック

お母さんが日本人、その影響もあって日本の音楽やミュージシャンも大好き。

村上春樹『ノルウェイの森』に登場する小林緑と緑(リュ)を重ね、リュのことを『ミドリ』と呼ぶ。

バンドをやっている友達

 

ルナ

緑と同じ大学の女の子。ひょんなことで仲良くなった。

ドビュッシーの『月の光』が大好き。ギターが弾けて作曲できる。アルバイトはライブハウス。

あらすじ

高校卒業後、緑(リュ)は実家から離れた台北の大学へ通うため1人暮らしをすることになりました。

台北には沢山のレコードショップやライブがあり、音楽が大好きな緑は大学の授業を後回しにしがちです。

高校生の時に遭遇してしまったとある事件から、大好きだった小説が書きたいけど何も書けなくなってしまい、大学を無断欠席しよりライブに逃げるように…。

そんな時に追い討ちをかけたのは以前書いた小説を送った『文学賞の不合格通知』でした。

悲しくて、苦しくて涙が止まらずどこか落ち着けるところを探しますが、どこのカフェも空いておらず途方にくれてうずくまっていると1人の男性が

 

「レモンタルトあるけど食べる?」

 

とライブハウス〝海辺のカフカ〟に緑を招きます。

彼はWhite noiseというバンドのメンバーで、名前は南峻(ナンジュン)。

緑の名前を聞くと大好きな『村上春樹のノルウェイの森』に出てくる『小林緑』と同じだ!と喜び、緑(リュ)の事をミドリと呼び数日後に行われる自分たちのライブに招待しました。

 

南峻のライブ後、連絡先を交換した二人は改めて友達になります。

日本人の母を持つ南峻は沢山の日本の音楽やミュージシャンを緑に教えてくれました。中でも緑が気に入ったのは

『はっぴいえんどの風街ろまん』。

 

もし直接その街へ行けたら、もっと南峻に近づくことができるだろうか

 

という想いから、緑は風街ろまんのアルバムを買うため日本へ旅立ったのでした。

おわりに

表紙のかわいさ、そして本の帯にまでこだわっているのがわかる『緑の歌』。

一つの素敵なコラージュ作品のようにも見える帯への想いは、『村上春樹さん、松本隆さんからの推薦文を読み返し何度も涙した』と書かれた高(ガオ)先生のあとがきからも伝わってきます。台湾と日本を愛す先生のあとがき込みでおすすめしたい作品です。

 

この漫画に出てくる主人公の緑は、まだまだこれから沢山のことを知っていく年頃。

1つ1つの出来事を沢山吸収し、もがき楽しみ時には涙しながら一歩ずつ進んでいきます。

作中に沢山登場する〝音楽と文字〟たちは、実際に高先生の人生を大きく変えたものたちです。

あとがきまで読み終わり余韻に浸っていたら、ふと高先生はどんな方なのだろうと思いつき調べて見ることに…。

するとそこにはそのまま現実の世界へ飛び出してきた『緑』の姿があり、全てが合わさって物凄く感動しよりこの作品が大好きになりました。

 

 

本日もお立ち寄りありがとうございました🙇✨